顔は人体の中でもっとも注意をひくパーツです。だからこそ、しわやたるみ、シミなどができ、顔の状態が思わしくないときには気になり、少しでもそれを改善しようとします。赤ら顔も同様で、なんとか治したいと思うのは自然なことです。そこで、赤ら顔になる原因とその解消方法について解説します。

 

■赤ら顔は「毛細血管拡張症」が主原因

皮膚は最外層の表皮から深くなるにしたがい、真皮、皮下組織などによって構成されています。この中で、真皮と皮下組織の境界領域に毛細血管(細動脈および細静脈)が存在し、赤ら顔は顔の皮膚に張り巡らされているこの毛細血管の拡張が原因と言われています。これが「毛細血管拡張症」と呼ばれる症状で、この症状を改善することによって赤ら顔も解消されると考えられています。

■症状の進行状況に応じた赤ら顔の解消方法

毛細血管拡張症の症状の進行状況に応じて、その改善法は異なってきます。以下に、毛細血管拡張症が軽症のケースと中等度から重症のケースについて、それぞれ対処方法を説明します。

1)軽症のケース

軽症のケースでは、「肌の手入れ方法を見直す」「漢方薬を効果的に使う」「食生活を改善する」の3つによって毛細血管拡張症の症状の改善を目指します。これらは、いずれも患者が自宅でセルフケアとして実施できる改善方法です。

・肌の手入れ方法を見直す

顔の肌は、念入りに手入れしようとするあまり、洗顔料などを使ってごしごしと何度も洗うなど、洗い過ぎる場合があります。しかし、そのような洗顔は肌に刺激を与え過ぎるため逆効果で、赤ら顔の原因を作っているようなものです。肌についた汚れや余分な皮脂などは、石鹸を泡立てその泡を顔に軽く乗せ、ぬるま湯でゆっくり洗い流す程度で落ちます。そのようにする洗顔を朝と晩に1回ずつ行えば、十分だと言われています。
また、使用する洗顔料はできるだけ肌に優しい、刺激の少ないものを使うとよいでしょう。

・漢方薬を効果的に使う

体質的にアルコールに弱く、少量飲んだだけで顔が赤くなってしまう人は、毛細血管拡張症の症状が進みやすいと言われています。アルコールが体内に入ると代謝されますが、その際に発生するアセトアルデヒドの毒性によって、脈拍が速くなる、血圧が上がる、発汗するなど、飲酒に特有の症状が表われます。これはフラッシャーと呼ばれますが、この症状が表われるときに毛細血管拡張症も進むと考えられます。
そして、飲酒が続きフラッシャー状態が慢性化すると、アルコールを摂取しなくても毛細血管拡張症が常態化し「酒さ」と呼ばれる赤ら顔になると言われています。このフラッシャー状態を改善する漢方薬として「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」や「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」などが、効果が期待できるとされています。

・食生活を改善する

カフェインやタバコ、アルコールなどの刺激物は、毛細血管拡張症を進行させやすいとされており、摂取は控え目にすることをおすすめします。

2)中等度から重症のケース

症状が中等度から重症になってしまうと、患者による自宅でのセルフケアでは対処できなくなるため、皮膚科による早めの治療が必要になってきます。以下に、皮膚科で実施される治療法について説明します。

・レーザー治療法

毛細血管拡張症では、毛細血管の血行が滞るため肌は赤みを帯びた状態になります。そのため、ダイオードレーザーを使って血行の代謝を促す治療が行われます。また、特に肌が赤みを帯びた部位には、毛細血管が凝集し血液中の赤い色素を含むヘモグロビンがその部位に溜まった状態になっています。そこで、ヘモグロビンに吸収されるレーザー光を使って選択的にヘモグロビンを加熱し、凝集している毛細血管を熱破壊する治療が行われます。

・光治療法

毛細血管拡張症によって、肌が赤みを帯びた部位にフラッシュのような光を当て、膨らんだ毛細血管を縮小させる治療法です。